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＜奥山市長引退へ＞「仙台に新たな選択を」
　奥山恵美子仙台市長（６５）は８日、市内で記者会見し、任期満了に伴う市長選（７月９日告示、２３日投開票）に立候補せず、２期目の今期限りで引退する意向を正式に表明した。東日本大震災からの復興に一定の道筋が付いたことを踏まえ、少子高齢化などに対応するため、「仙台のまちに新たな選択の可能性を与えたい」と理由を説明した。
　意向は今月に入り、副市長に最初に伝えたという。引退を決断した時期は「政治家として出処進退は常に念頭にあった」と述べるにとどめた。今後の政治活動については否定した。
　本年度予算を次期市長の裁量の幅を狭める本格編成とした後の引退表明となった点は「復興や福祉関係は誰が組んでも必要な予算だ。通常の予算編成でも（次期市長が）対応可能と考えた」と強調した。
　１期目途中に震災が発生し、２期目も大半を復旧復興への対応に費やした。「『ミュージアム都市構想』など実現していない施策はあるが、市民運動や庁内の検討事項として根付いている」と今後に期待した。
　市長選での後継指名は「現職による指名は市民のリーダーを選ぶ上で適切だろうか」と否定した上で、「市民と共に歩む市政を継続してくれる人が出ればいいという希望はある」とも述べた。
　母親（９７）の介護も引退の「理由の一つ」とし、「４０年以上、仕事することを応援してくれた」と感謝した。
　奥山氏は２００９年７月の市長選で初当選。震災後の１３年８月に再選された。（河北）
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