厚真で震度7 北海道初 4人死亡31人不明
6日午前3時8分ごろ、道央を中心に北海道の広い範囲で強い地震があり、胆振管内厚真(あつま)町で震度7、同安平町などで震度6強を観測した。道内で震度7が観測されたのは初めてで、2016年の熊本地震以来国内6例目。道などによると、大規模な土砂崩れが発生し、住宅が巻き込まれた厚真町など3町で男性4人が死亡した。このほか、厚真町内などでは男女3人が心肺停止となり、ほかに31人が安否不明になっている。道内ではほかに計295人が負傷した。さらに道内の全戸にあたる295万戸で一時停電した。気象台は今後も同程度の強い地震や土砂災害への注意を呼びかけている。
道や道警によると、厚真町吉野周辺の山林で数キロにわたって土砂崩れが発生。複数の家屋が倒壊して、2人が死亡し、救助活動が行われている。胆振管内むかわ町では、自宅でタンスの下敷きになった男性(86)が死亡。新ひだか町のアパートでも男性(56)が室内で死亡していた。
北海道電力によると、地震によって道内6カ所の火力発電所が運転を停止し、道内で初めて全戸停電した。午後1時すぎに、砂川発電所(砂川市)が稼働を再開し、札幌市などの一部で停電が解消され始めた。菅義偉官房長官は6日午後の会見で、道内の停電に関し「今夜中に100万キロワット近くまで電力供給復旧を目指したい」と述べた。全面復旧には1週間程度を要するとの見方も示した。
国土交通省などによると、新千歳空港は全便が運休。JR北海道や札幌市営地下鉄、札幌市電は、いずれも始発から全路線で運転を見合わせている。北海道新幹線も運休、東京−新青森で折り返し運転中。北海道中央バスなど札幌と近郊の路線バスも全線運休している。
この地震で政府は首相官邸の危機管理センターに対策室を設置。道の要請を受け、現地に自衛隊員計2万5千人の出動を決めた。
札幌管区気象台によると、震源地は胆振地方中東部で、震源の深さは約37キロ。地震の規模はマグニチュード(M)6・7と推定される。震度6強を観測したのは安平町とむかわ町など。気象庁は今回の地震を「平成30年北海道胆振東部地震」と命名した。
石狩南部では、震源地から遠く離れた場所で高層ビルなどを大きく揺らす「長周期地震動」の最大階級4を道内で初めて記録した。
道内では余震とみられる揺れが続いており、気象台は「今後1週間ほど、最大震度6強程度の地震に警戒してほしい」と呼びかけている。道内で震度6以上の地震は2016年6月、噴火湾を震源に函館市で震度6弱を観測して以来。(北海道新聞)
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6日午前3時8分ごろ、道央を中心に北海道の広い範囲で強い地震があり、胆振管内厚真(あつま)町で震度7、同安平町などで震度6強を観測した。道内で震度7が観測されたのは初めてで、2016年の熊本地震以来国内6例目。道などによると、大規模な土砂崩れが発生し、住宅が巻き込まれた厚真町など3町で男性4人が死亡した。このほか、厚真町内などでは男女3人が心肺停止となり、ほかに31人が安否不明になっている。道内ではほかに計295人が負傷した。さらに道内の全戸にあたる295万戸で一時停電した。気象台は今後も同程度の強い地震や土砂災害への注意を呼びかけている。
道や道警によると、厚真町吉野周辺の山林で数キロにわたって土砂崩れが発生。複数の家屋が倒壊して、2人が死亡し、救助活動が行われている。胆振管内むかわ町では、自宅でタンスの下敷きになった男性(86)が死亡。新ひだか町のアパートでも男性(56)が室内で死亡していた。
北海道電力によると、地震によって道内6カ所の火力発電所が運転を停止し、道内で初めて全戸停電した。午後1時すぎに、砂川発電所(砂川市)が稼働を再開し、札幌市などの一部で停電が解消され始めた。菅義偉官房長官は6日午後の会見で、道内の停電に関し「今夜中に100万キロワット近くまで電力供給復旧を目指したい」と述べた。全面復旧には1週間程度を要するとの見方も示した。
国土交通省などによると、新千歳空港は全便が運休。JR北海道や札幌市営地下鉄、札幌市電は、いずれも始発から全路線で運転を見合わせている。北海道新幹線も運休、東京−新青森で折り返し運転中。北海道中央バスなど札幌と近郊の路線バスも全線運休している。
この地震で政府は首相官邸の危機管理センターに対策室を設置。道の要請を受け、現地に自衛隊員計2万5千人の出動を決めた。
札幌管区気象台によると、震源地は胆振地方中東部で、震源の深さは約37キロ。地震の規模はマグニチュード(M)6・7と推定される。震度6強を観測したのは安平町とむかわ町など。気象庁は今回の地震を「平成30年北海道胆振東部地震」と命名した。
石狩南部では、震源地から遠く離れた場所で高層ビルなどを大きく揺らす「長周期地震動」の最大階級4を道内で初めて記録した。
道内では余震とみられる揺れが続いており、気象台は「今後1週間ほど、最大震度6強程度の地震に警戒してほしい」と呼びかけている。道内で震度6以上の地震は2016年6月、噴火湾を震源に函館市で震度6弱を観測して以来。(北海道新聞)
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