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仙台vs盛岡 東北ダービーに敗れるも成熟していた仙台サポーター(共同通信記者)
前半終了時にはブーイングが行われた。大勢が決した後半30分ごろからは、ゴール裏に20枚近くあった横断幕の撤収作業が始められ、試合終了までにはきれいになくなっていた。そして、試合後の挨拶に仙台の選手、スタッフが来ると、激しいブーイングがスタジアムに鳴り響いた。
ブーイングと拍手
しかし、ブーイングばかりだったわけではない。盛岡に対しては、黄色い仙台のユニフォームを着たサポーターからも大きな拍手が送られた。「盛岡いいぞ!」という声も聞こえ、盛岡の選手のヒーローインタビューが終わった後も、盛岡サポーターはもちろん、仙台サポーターからの拍手も鳴り止まなかった。
盛岡はボールを持った選手の前への意識が高かった。「縦に刺す」という攻撃コンセプトの下、少ないタッチでゴールに迫る攻撃には迫力があり、見ていてワクワクさせられた。球際での競り合いにも強く、高い位置からプレッシャーをかける姿に「闘志」と「魂」を感じた。それは確かに、拍手を送るに値するプレーだった。
それでも、である。仙台サポーターにとっては、自分たちがひいきにするチームが格下に完敗し、はらわたが煮えくりかえっている状態だ。そんな中で相手チームをたたえることはそうそうできることではない。ましてや隣県同士の東北ダービーである。東北6県で唯一のJ1クラブという矜恃もあったに違いない。そういうものも全てひっくるめ、仙台サポーターは敗者となった仙台には厳しいブーイングを、ジャイアントキリングを達成した盛岡には温かい祝福の拍手を送った。
「仙台サポーターっていいなぁ」。そんな何とも言えない幸せな気分になった試合だった。
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