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プロバスケットボールチーム「和歌山トライアンズ」運営
NBL所属チーム運営会社初の倒産
和歌山バスケットボール株式会社
事業停止、自己破産申請へ TDB企業コード:764008634
「和歌山」 和歌山バスケットボール(株)(資本金500万円、和歌山市梅原579-1、代表岡本健氏、従業員7名)は、1月7日までに事業を停止し、事後処理を南聡弁護士(京都府京都市中京区柳馬場通錦小路下る瀬戸屋町463-2、南法律事務所、電話075-211-0206)ほかに一任し、自己破産申請の準備に入った。
 当社は2013年(平成25年)1月にプロバスケットボールチーム「和歌山トライアンズ」の運営を目的に設立。もともとは2013年で活動を休止した「パナソニックトライアンズ」(実業団男子バスケットボールチーム)を継承しており、和歌山県唯一のプロスポーツチームとしても注目されていた。チームは2013-14シーズンよりナショナル・バスケットボール・リーグ(NBL)のウエスタンカンファレンスに所属。新規参入1年目ながら、日本代表選手の経験を持つ川村卓也選手を擁し、レギュラーシーズン西地区1位でプレーオフに進出、リーグで準優勝するなど好成績を残した。
 しかし、経営面では有料観客動員数やスポンサー収入が低迷したため、同シーズン終了直後にヘッドコーチの解雇や大半の選手を自由契約にしたほか、設立時からの経営陣が退任するなど、経営は混乱を極めていた。新代表のもと、経営改革を推し進めていたが、新シーズン(2014-2015シーズン)が開幕しても観客動員数は伸び悩んでいたほか、選手報酬未払い問題やスポンサーからの広告料金返済請求が表面化するなどしていた。

 こうしたなか、2015年1月7日にチームとして活動休止を発表し、今回の事態となった。
 ファンの皆様へ(和歌山トライアンズ)
 業績不振の影響で休部した「パナソニックトライアンズ」(大阪府)からリーグ参加権を譲り受け、2013年1月に発足した和歌山トライアンズ。名門チームの後身として主力選手7人を移籍の形で引き継ぎ、昨季はチーム結成1年目で西地区優勝、プレーオフにも進出する躍進を見せた。
 だが活躍の裏で、経営は悪化の一途をたどっていた。昨年6月、和歌山トライアンズは突然会見を開き、社名を「和歌山バスケットボール」に改めると発表。経営陣、監督、選手やスタッフまで全て刷新すると掲げた。選手14人のうち10人が自由契約となり、それまでの監督も退団した。
 「昨季終了時点でチームの負債は約1億3千万円。入場券の多くが無料で配られたり、スター選手ばかりで人件費が膨大になったりと根本的に無理な経営が続いていた」。昨年末の朝日新聞の取材に対し、近藤オーナーはそう答えていた。
 昨年10月には、元選手ら12人が未払いの報酬金を求めて提訴するなど混乱が続いた。成績も昨年末までで4勝17敗で、リーグ西地区6チーム中5位と低迷。それでも川村卓也主将は「まだ少し時間はかかりそうだが、一つひとつ頑張りたい。2015年、良いスタートを切れるように準備したい」と話していた。
 その矢先の活動停止。日本バスケットボール協会(東京)は7日夕に会見を開き、NBLの丸尾充理事長が午前中、トライアンズ側から退会届を受け取ったと明らかにした。
 丸尾理事長によると、昨年は50社ほどいたサポーター企業が、今年は数社まで激減。予算も昨年の3分の2ほどしかなかったという。「(協会が)経営改善プランなどを提案したが、状況が好転することはなかった」。11月には約300人ほどしか観客が集まらない試合もあったといい、「ファンサービス、経営の問題、様々な要因がある。(チームも)集客アップのため一生懸命だったのも事実」と残念そうに語った。
■戸惑うファン
 街には驚きや戸惑いが広がった。和歌山市万町のシェアキッチン「PLUG」事業責任者の小泉博史さん(33)は、昼休み中にスマートフォンを見ていて活動停止を知った。「友達がチームのファン。近いうちに試合を見に行こうと思っていたので残念です。選手たちがイベントなどで積極的に地域に関わっていたので、地元で愛されるチームになると思っていたのに」
 同市本町1丁目の居酒屋「和風喰感 ふぁみ〜ゆ」は、入り口にトライアンズのポスターを張り出していた。オーナーシェフの長野明弘さん(57)は発表にショックを受けた。「チアリーダーの発足式をやってくれたり、関係者がよく店に来てくれたりしていた」
 今年秋には紀の国わかやま国体もある。そんな時に「子どもたちに夢を与えるスポーツチームが地域になじめなかったのは悔しい」と話す。「私たちがもっと力を貸してあげるべきだった」と寂しそうだった。
■県庁にも衝撃
 県庁にも衝撃が広がった。仁坂吉伸知事は「昨シーズンは輝かしい成績を残して、和歌山を元気づけてくれた。これからの活躍を期待していただけに非常に残念」とコメントした。
 県食品流通課によると、県は昨年3月から1年間、委託料約3200万円でトライアンズに県産品をPRしてもらってきた。遠征先の会場で梅干しを配ったり、ポスターを作ったり。だが活動停止でPRも中断されるため、委託料の返還請求を検討するという。
 チームを支援してきた県環境生活部の栗山隆博部長は「去年はすごい感激を味わって、バスケットボールは楽しいな、プロチームが来てよかったなと思っていただけに、苦難を乗り切って定着してほしいと思っていた。残念の一言」と無念さをにじませた。「苦しいならもっと情報を流して県民の応援を求め、存続を探ってほしかった」と述べた。

■和歌山トライアンズの活動停止までの経緯
2012年12月 休部する「パナソニックトライアンズ」の受け皿として、和歌山市にプロチームを置くことを日本バスケットボール協会が正式決定。
 13年1月 運営会社「和歌山トライアンズ株式会社」設立。社長はプロ野球・千葉ロッテなどで営業責任者を務めた古川靖章氏。
   10月 和歌山市のホーム開幕戦に観客約3千人。
 14年4月 ナショナル・バスケットボール・リーグ(NBL)西地区の最終戦でレギュラーシーズン優勝、プレーオフへの進出を決める。
   5月 NBL初代王者を賭けたプレーオフ敗退。
   同月 経営悪化などの責任を取り、全株式を所有する古川靖章社長が退任。
   6月 社名を「和歌山バスケットボール株式会社」に変更して経営陣を刷新。新社長に岡本健氏。14選手中10人が自由契約に。
   9月 スポンサー企業「廣甚」(ドラッグストア・スーパーチェーン「エバグリーン」運営)が、契約解除と広告料2160万円の返金を求めて提訴。
   10月 元選手ら12人が、未払い報酬約760万円を求めて提訴。
   12月 未払い報酬を分割で払うことで和解。
   同月 4勝17敗、西地区6チーム中5位の成績で年内の試合を終える。
      10試合の平均入場者数は633人(13チーム中最下位)。
15年1月 天皇杯に出場。3回戦まで進むも三菱電機名古屋に敗れる。
同月7日 公式ホームページで活動停止を発表。(以上、朝日)

 今後のチームの扱い(リーグ戦の進め方とか)は現時点で未定。


。。。なんだかねぇ。バスケに限った話でもないけども。
 実際、同じくNBLのつくばロボッツがシーズン中に選手解雇→入替なんてやってるし。
 和歌山は、紀州レンジャーズ(野球・関西独立リーグ)もあったが、リーグを脱退し、2014年は活動休止。

 下手すれば、明日は我が身、というかなんだかなぁ、と。



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